【子ども物 肩上げの方法】
2歳から5歳ぐらいまでの子ども物は、
「二重上げ」が必要な場合が多く、
その方法も一緒にお伝えします。
①事前準備と待ち針うち
1.着用する子どもの裄を測ります。
2.着用する着物の裄を測ります。
3.子どもの裄と着物の裄の差を計算します。
今回の場合、4寸短くします。
写真は、衿付け側から2寸の位置で待ち針をうち、
袖付け側からいくつの位置になっているのか測ったところです。
袖付け側から2寸7分の位置に待ち針があることが分かります。
待ち針をうつ位置は、今回の場合、
肩山:袖付け側から2寸7分
後の袖付け位置:袖付け側から2寸9分(肩山よりも2分足します。)
前の袖付け位置:袖付け側から2寸5分(肩山よりも2分減らします。)
肩上げをする範囲は、
後の袖付け留まりから、前の袖付け留まりまでです。
②待ち針うち
①の待ち針は、肩上げの山になる部分です。
②では、縫う位置に待ち針うちます。
今回の場合、4寸短くするので、半分の2寸をつまむことになります。
①でうった肩山の待ち針を山にして、山から2寸の位置に待ち針をうちます。(写真:2寸を測って待ち針をうつところです。)
肩山:2寸
後の袖付け位置:2寸
前の袖付け位置:1寸
肩山から後側は、2寸(肩山と同寸)つまみます。
肩山から前側は、前の袖付け位置で1寸(肩山の半分)になるように、斜めにつまみます。
写真2枚目のように、待ち針をうちます。
③縫い
糸は、着物の色に合わせます。
2本どり、二目落としで縫います。
写真のように、一針目は返し針をし、その糸で、次の待ち針ほうへもっていき、糸を張って、その糸に添って待ち針をうちます。
(動画の方が分かりやすいです^^;)
待ち針をうったら、二目落としで肩山まで縫います。
④縫いのつづき
縫いは、袖付け位置から肩山まで、肩山から反対側の袖付け位置まで、
と分けて縫います。
待ち針も、その都度うちます。
写真は、前の袖付け位置に待ち針をうつところです。
写真2枚目のように、糸を張り、間に待ち針をうち、二目落としで縫い進めます。
⑤完成をイメージしながら、縫いましょう。
表面は、写真2枚目のようになります。
⑥二重上げについて
写真のように2寸つまんでみると、
袖付けから肩上げの山がとびだしています。
肩上げは、袖付けから飛び出さない方が綺麗に着られるので、
もう一度、肩上げの内側でつまみます。
これが二重上げです。
⑦二重上げ
内側でつまむので、仕上がったときに肩上げから見えないようにします。
肩山あたりを中心に、前後5分ずつぐらいつまんであれば大丈夫です。
写真2枚目が、二重上げをしたところです。
⑧二重上げは飛び出さず、綺麗な着姿になります。